道内勢に与えられる出場枠は全道大会の結果各種目上位10位まで。全道大会は17、18日に旭川市で開かれた。
前田さんは、期待された昨年の全道大会で一歩及ばず、全国進出を逃した。そこからフィジカルを見直し「昨夏は筋トレに励んだ」。体幹が強くなり「安定性が増した」という。
今年の全道大会初日の大回転種目は降雪と雪面のコンディション悪化により2本目が中止となり無念の結果。気持ちを切りかえて臨んだ翌日の回転種目は1、2本目ともに安定した滑りで上位につけ合計5位で雪辱した。
北見市教育委員会に結果を報告。引率した留辺蘂中の齋一成校長は「悔しい思いでつかんだ全国切符です。自分らしい滑りを」、佐々木賢一教育長は「この経験は一生の宝になる。緊張を上回る集中力で良い報告を」とそれぞれエールを送った。
前田さんは「サポートしてくれるコーチや関係者に感謝を伝えられるよう上位をめざす」と意気込みを語った。
尾崎さんはJO(ジュニア・オリンピック)スキーアルペン道予選で小6、中1と2年連続あと1つ順位が届かず〝イチモレ〟と良からぬ代名詞がついた。これを今回の全道中学スキー大会で払拭。初日の大回転で10位に入り全国出場権を獲得すると、気持ちがすっきりしたのか翌日の回転1本目は5位、2本目は慎重に滑り合計タイム9位で、堂々と全国切符2枚を手にした。
尾崎さんは、全国の中学1、2年生の中から女子8人が選出された第1回日韓中少年冬季スポーツ交流事業(韓国)に、全道中学大会のあと日本代表として出場。初の海外遠征は3カ国24人の中で8番の成績で「楽しかった」そう。
初出場の全中は「1本目で30番以内に入り、2本目で勝負。北海道代表として恥ずかしくないような滑りをしたい」と目標を見据える。
実は、前田さんの母親、尾崎さんの父親も同少年団の出身。2世代にわたり角丸さんの指導を受ける。前田さんの母は「3年生なので悔いのない滑りをしてきてほしい」、尾崎さんの父は「来シーズンに向け、良い経験となる大会に」とそれぞれ優しく見守る。
指導する角丸さんは「念願の全国出場。2人とも力はあるので、普段通りの滑りができれば」と熱く応援する。 (寒)