■活用方法
市民から寄贈されたグランドピアノは、自動演奏機能も付いている。市職員によると、新庁舎の供用開始(2月25日)後、開庁式に自動演奏により音色を楽しんでもらう機会を設けたようだ。人が演奏したケースは、今月3日時点でない。
本紙や市議の一部には、市民からピアノの活用法についての質問が寄せられる。
市によると、今後はイベントなどで自動演奏、または人に演奏してもらう考え。具体的な活用ルールはまだ定めていないが、あらゆる形で市民のために役立てられる。
1階ロビー「市民ホール」に、商品券の交付などの臨時窓口などを開設する際は、グランドピアノを邪魔にならない場所に移動して対応する。
■費用
グランドピアノは調律が必要だ。市内の公共施設には、エコーセンターなどにピアノが常設されており、担当職員によると、「1回の調律に数万円かかります」。
新庁舎にグランドピアノを置くことは、市議会で議論されていない。ベテラン市議によると、予算がからむ議決案件ではないためらしいが、調律するためには予算付けが必要になる。市の担当職員は「調律費などは新庁舎全体の管理費に含めることになるかもしれない」との考えを示す。
取材では、エコーセンターには毎年のように、市民からピアノ寄贈の申し出があることがわかった。市民の善意に応えたいところだが、「ピアノを置く場所がなく、調律費用もかかるためお断りしています」(同市教委社会教育課)。
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新庁舎のグランドピアノは、市職員の一部でも疑問視する声が上がっている。中堅職員は「水谷市長が決めたことだから仕方がない」と話していた。