北見地区消防組合消防署の署長に就任した橋本敬朗さん(57)。人材育成に注力するとともに、救急車の適正利用の推進にも力を入れる考えだ。
北見市出身で北見柏陽高校を卒業後、陸上自衛隊(真駒内駐屯地)に入隊。札幌の夜間大学に通いながら4年間自衛官を務めた後、札幌市消防局に2年間勤務した。1992年に北見地区消防組合の消防士を拝命。その後は消防本部警防課長、消防署留辺蘂支署長、消防署副署長を歴任。市役所総務課で防災担当を務めた経歴も持つ。
2000年の有珠山噴火では、北海道広域消防応援隊の一員として現地に派遣されたほか、01年の国道333号ルクシ峠の土砂崩落事故では、消防隊員として真っ先に現場にかけつけた。また、07年に起きた市内春光町のガス漏れ事故では、市の防災担当として対応に当たった。
橋本署長は「災害現場では、『危険』は存在しますが『安全』は存在しません。職員の安全管理教育を徹底し、訓練を通じて人材育成に力を注ぎたい」。また年々増加傾向にある救急出動については「救急需要の増加に対応するため、救急車の適正利用について市民の皆様にご協力をお願いしていきたい」と話している。 (柏)