本紙取材によると、今年3月に市内中学校1クラスの生徒全員が所有するノートPC内の専用アプリで、このクラス全員(24人)の採点済み答案用紙が閲覧できる状態になっていた。
授業中に生徒が閲覧できることに気付いたことで発覚。発覚後、学校はすぐに関連データを削除したが、その後の学校側の調査では、数人の生徒が答案用紙を閲覧していたことが判明した。
専用アプリは、学校側と生徒がネット上で情報を共有できる仕組みになっている。本紙取材によると、同校の教科担任が専用アプリに採点済み答案用紙のデータを誤ってアップロードしてしまった。
取材に対し、同市教委は「初歩的なミス。学校には情報の取り扱いを徹底してもらうほか、保有するデータを整理した上で、アップロードする際は細心の注意を払うよう促していきたい」と話していた。
国の方針により、網走市内の小中学生全員にはノートPCが配備されている。網走市においては、デジタル教材を活用した学習を推進する上で、今回のような事態を防ぐための教職員向けの事務マニュアルは存在しない状態だ。
網走市政のトップである水谷洋一市長をはじめ同市教委には、〝網走市〟としての明確な方針を打ち出すなど、早急な対応が求められている。 (大)