連載 人口減少社会に挑戦へ (2)

2025-05-08 掲載

(網走市/社会)

「網走市第三期総合戦略」

 網走市は「第三期総合戦略」(2025~29年の5カ年)で、市内従業員数を29年に「1万4千人」とする目標を定めた。第二期戦略では24(令和6)年に「1万6千人」としており、人口減少のハイペースぶりを踏まえ〝下方修正〟した形だ。第三期戦略には「1万4千人」確保を実現するための各種施策を盛り込んでいるが、その内容は第二期戦略とほぼ同様である。 (大)

市内事業所の従業員数2029年に1万4千人確保目指す

第三期総合戦略より == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
第三期総合戦略より

 第三期戦略によると、21(令和3)年の市内従業員数は1万4426人。28年の目標値は、従業員が減少することを前提にして設定した。

 見方を変えると、「1万4千人は必ずキープする」という、水谷市長の意気込みとも受け取れる。

 市の最新版「人口ビジョン」(令和7年2月策定)によると、20(令和2)年の市内就業者総数は1万6723人。30年の予想値は1万3430人としており、第三期総合戦略の目標値「1万4千人」の達成はさほど厳しくないように感じる。

 しかし、人口ビジョンの推計は現実と大きくかい離するケースが多く、油断はできない。

第二期戦略より下方修正
企業のDX推進など新たな施策も

 第三期戦略には、目標値を達成するための各種施策が盛り込まれている。しかし、大半は第二期戦略と同様の施策で、目新しいのは「企業のDXの推進」だ。DXを推進することで、従業員数を維持できるのかは不確定である。

最新版「人口ビジョン」より == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
最新版「人口ビジョン」より

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  • 人口減少社会

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