■見解を
古都氏は一般質問で、「政治資金パーティー(ビールパーティー)券の販売や案内が市役所庁舎内で行われていたか」と、事実の有無について尋ねた。水谷市長は2年前に開催したビールパーティーのみに関して、「私自身は庁舎内で券を売っておらず、後援会の方で売っているかどうかは存じていない」とした。
この答弁のあと、古都氏は質問を続行したが、議長から「(質問内容が)市の一般事務にあたらない」と指摘され、水谷市長の見解を引き出すことはできなかった。
古都氏の懸念ポイントは、①政治資金規制法の範囲内で開催しているが、役所内でのパー券販売は公共の場での政治資金活動となる②役所職員への販売行為は、市長という立場を利用した圧力販売になる―だ。
■証言
水谷市長の元後援会役員は、初当選した2011(平成23)年11月から18年までに開催した政治資金パーティー(年1回)について、「市役所内で職員にパー券を販売していた」と証言する。
元役員によると、後援会の〝市職員担当者〟が市役所に出向き、当時の部課長らを中心にパー券を売っていた。
本紙が入手した資料には、役所部課長への販売目標は「80枚」と記されている。実際に「67枚」販売したような記載をした封筒も入手した。
また、複数の市職員、元職員も「過去に役所内でパー券販売はあった」と証言する。
元役員は「当時の後援会は市役所内でパー券を販売するという行為に疑問を抱くメンバーは誰もいなかった」としつつ、「近年の〝政治とカネの問題〟や〝首長によるパワハラ問題〟などを踏まえると、やり過ぎた行為だったと反省している」と話していた。
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本紙質問に水谷市長から回答なく
本紙は今月8日、水谷市長に役所内でのパー券販売に関する質問書を届けたが、期限の今月15日午後5時半までに回答はなかった。
オホーツク管内の北見市と紋別市、網走市において、首長の関係団体による政治資金パーティーを初当選から継続的に開催しているのは、網走市の水谷洋一市長(4期目)だけである=昨年7月時点=。