状況確認、ドローンで

2025-07-22 掲載

(北見市/社会)

北見市が牧場管理の実証実験

本沢牧場でバギー車の代替に
作業員の負担軽減を期待

 == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==

 北見市は14日、市営本沢牧場でドローンを用いた牧場管理の実証実験を行った。現在はバギー車で行っている家畜や牧場の状況把握をドローンで代替できるかどうかなどを確認した。

 同牧場では市内酪農家の家畜を一定期間受け入れており、現在は93頭の牛と31頭の馬を預かっている。

 メス牛は適切な時期に受精を行い、放牧で健康的に育成して酪農家に戻している。実験は、酪農家から預かった家畜の健康状態の早期把握や作業効率向上、作業負担の軽減を目的に、委託先の桑原電装の協力のもと実施した。

 この日は、JAきたみらいや訓子府町の職員を含む約20人が参加。牛の群れの状況把握や移動のほか、牧柵など施設の点検、牧草地の管理なども想定した。

 広い牧場内をバギーで見回る作業員の身体的な負担軽減が期待でき、市農政課の斉藤正和係長は「牧場内は起伏が激しいため、事故防止と作業員の安全の確保にもつながる」と話す。

 実験では、放牧された牛たちが、ドローンの発する犬の声などに反応し、砂埃を上げて移動する姿も見られた。今回は直線距離、高さとも8~10mほどまで接近。同社担当者は「あまり近づきすぎると牛が急に動いたときに危険なので、安全距離を保って8~10mくらいがいいのでは」と話した。

 実証実験を終えて、斉藤係長は「ドローンのカメラで牛の頭数や状態の確認はできた。牛が予想外の行動をとるなど、多くの知見を得られた。今回の結果を踏まえ、ドローンから発する音や離陸地点などさらに検証を重ねたうえで、導入可能か議論したい」と語った。さらに「市内の畜産農家にもドローンが広がり、作業軽減につながればうれしい」とも話した。 (知)

斉藤さん(右)と、桑原電装の村上敦哉さん(左) == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
斉藤さん(右)と、桑原電装の村上敦哉さん(左)

キーワード

  • ドローン
  • 牧場

関連記事

検索フォーム

キーワード

地域

表示順

 

カレンダー