猛暑の避難先 クーリングシェルター ㊤

2025-07-31 掲載

(網走市/社会)

網走市開設は公共施設10カ所

 熱中症警戒アラートの発表に伴い、網走市は役所庁舎など15カ所にクーリングシェルターを開設し、市民に利用してもらっている。暑い日が続いた今年7月は5回開設したが、シェルターの存在を知らない市民は多い。「7月の暑さは災害に近い」との声も聞かれる中、網走市が開設するクーリングシェルターの周知策などを調べてみた。 (大)

存在知らない市民多く
複数の市議は個人SNSで情報発信

 == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==

■広報誌やHP

 市の指定するクーリングシェルター15カ所のうち、公共施設は役所庁舎、エコーセンター、コミセン・住民センターの10カ所。熱中症警戒アラートの発表に伴って開設し、市はその都度、HPやメール登録配信サービスなどを通じて、市民に周知している。

 7月のシェルター(7日、21日、22日、23日、24日の5回開設)利用者は計215人。施設ごとで見てみると、西コミセンが最も多く計53人、次いで向陽住民センター計37人、潮見コミセンの計22人などとなっている。

 利用者が最も多かった西コミセンの周辺は、公営住宅が建ち並ぶ。同コミセン関係者は「7月の暑さは『災害に近い』という意識で、住民の熱中症予防策を考えていた」と振り返る。

 実際、西コミ近くの町内会はクーリングシェルターの利用を呼びかけるチラシを独自に作成し、班長を通じて各戸に配付した。

■SNSで広く周知

 クーリングシェルターの利用周知は、市役所だけでは限界がある。網走市議の数人は、自身アカウントのインスタやフェイスブックでクーリングシェルターの存在を周知していた。

 一方、ほぼ毎日、自身のSNSに投稿している水谷洋一市長はどうか?―。

 本紙が確認したところ、水谷氏のSNS(フェイスブック、インスタ、X)で、7月中に市内で開設したクーリングシェルターの利用を呼びかける投稿は見つけられなかった(7月28日時点)。

 …………………

 自身のSNSでクーリングシェルターの利用を呼びかけた、古都宣裕市議は「『暑さで困っている人の利用につながってほしい』との思いから発信した」、小田部照市議は「7月の暑さは市民の命に関わる問題だと感じ、自分ができることをした」と取材に応じてくれた。

 次回は、クーリングシェルターに対する市民の要望などを紹介する。

キーワード

  • クーリングシェルター

関連記事

検索フォーム

キーワード

地域

表示順

 

カレンダー