
26日に行われた走幅跳は全国から66人がエントリー。後藤さんは11位で予選を通過し、12人の決勝に進出。決勝は1回目で7㍍54、3回目で7㍍55を記録。優勝した選手の記録は7㍍59で、わずか4㌢の差だった。自己ベストは7㍍63。「ベストを出せれば優勝できたと考えると、くやしいです」と唇をかむ。
決勝は通常、6回の跳躍で争われるが、猛暑の影響を考慮して急きょ4回に短縮された。後半の跳躍で好記録を出すことが多く、スロースターターを自認する後藤さんは「(コンディションを)早めに上げようとしたが、上がり切りませんでした」と振り返った。
中1日をはさみ、28日に行われた三段跳も66人がエントリー。後藤さんは予選を3位で危なげなく通過。12人、4回の跳躍で争われる決勝は、1回目で自己ベストを10㌢更新する15㍍41を記録。2回目は15㍍68でさらに記録を伸ばした。3回目にライバルの選手が出した15㍍74を上回る記録を目指したが及ばず、6㌢差で優勝を逃した。
2回目の跳躍後、他の競技の表彰式で競技が10数分間中断した。「集中が一度切れてしまい、戻せなかったことがくやしいが、自己ベストを出して勝てなかったので、仕方ないです」と前を向く。
スタンドでは、父親で、自らも所属した美幌陸上クラブ代表、秀人さん(58)が跳躍を見守り、終了後はグーサインで健闘をたたえた。「見てもらった中で今回が一番良い成績。少しは恩返しができたかな、頑張ってきて良かったなという気持ちになりました」と話した。
来春の卒業後は、大学で競技を続ける予定。「栄では助走速度が大きく上がりました。栄を選んで良かったです。大学でもスピードを重点的に磨きたい。日本を代表して世界で戦える選手になりたいです」と展望する。 (浩)