■公開
首長交際費は、行政執行上やまちの利益のために、市・町・村を代表して首長が外部との交際・交渉に利用するための経費。祝い金や式典への出席費、慶弔費、お土産などに支出される。
網走市は非公開としている一方、オホーツクの中核都市・北見市長や北海道知事などは交際費の使途内容を公開している。
本紙はこれまで、網走市に対して数回にわたり情報開示請求をし、市長交際費の使途内容を紹介してきた。
北見市長の場合は市のHPを通じて随時、使途内容を日付順にして公表。ちなみに、今年7月は会食・懇親会、土産などに計10万4060円を支出している。
■上回る
令和6年度に支出された水谷市長の交際費は総額328万円余りだった。一方、北見市長は総額108万円余り、北海道知事は209万円余りで、網走市長の交際費を大幅に下回っていた。
村椿氏は今月10日の定例市議会・一般質問で、本紙記事を読んだ市民の一部から「疑念の声が挙がっている」として、市長交際費の公開有無について水谷市長の見解を尋ねた。
担当部長が答弁
「交渉ごと含まれ、公開は市政運営上適当ではない」
この質問に対し、市の担当部長は「(市長交際費には)企業誘致などにかかわる際のトップセールスや交渉ごとが含まれており、その詳細を明らかにすることは市政運営上、適当でないと考え、(市長交際費は)公開していない」との考えを示した。
この答弁を本紙記者が要約すると、「トップセールスには〝市民には知られてはいけないお金〟が必要。市長交際費を公開しないのは市民のためである」となる。
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たしかに企業誘致や合宿誘致などの交渉は水面下で行われるケースが多々ある。それは、北見市長や北海道知事も同様であるはずだ。
次回は、村椿氏の質問に対する水谷市長の答弁の様子などを紹介する。