連載 フォルティウス より強く 遠回りの道ここから ②

2025-09-23 掲載

(北見市/スポーツ)

キタ、キター 勝敗はラストロックに

しびれる展開
喜びのポーズまで想定

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 決定戦最終試合。第9エンドで同点になり、第10エンドのラストロックを迎える―そんなシミュレーションを事前に想定し、何度も練習してきた。

 小野寺選手は言う「もうラストエンドタイ(同点)なんて『何回やるの』って心の声がダダ洩れしてきそうな感じで、何回やっても、しびれますよ」。

 吉村選手によると、実はこの最終試合を前に「午前中の試合で負けて、宿舎に帰って昼食を取った後のミーティングで、優勝した時のシミュレーションをしました。アウトターンのドローを投げて、決まりました―って喜びのポーズまで想定し打ち合わせをした」そう。

 最終試合第10エンド。本当にその場面が訪れた。

 対戦相手SC軽井沢クラブのスキップ・上野美優選手が最終ショットを、相手に難しいショットを求める、これ以上ない位置に置いてきた。

 小野寺選手は「相手も素晴らしいドローを決めて、エリアをかなり狭くしてきた」、近江谷選手は「石1個入ればいいという状況だった」と言い、厳しい状況を前にともに「キタ、キター」と心の中で叫んだそう。

 想定した事前の準備は、昨日今日始めたものではない。「オリンピックに出て、金メダルを獲る」と夢を描き、常呂のカーリングホールで、近江谷、吉村、小野寺の3選手が小・中学生のときカーリングを始めた、20年以上前のその当時までさかのぼる。 <つづく>(寒)

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