連載 フォルティウス より強く 遠回りの道ここから ⑭

2025-12-18 掲載

(北見市/スポーツ)

アウトターンのドローショット

互いに信頼のラストロック
「キター」想定通り

 互いに2勝2敗の決定戦最終試合を前に9月14日、フォルティウスのメンバーは昼食をとりながらミーティングを行った。そこで最終試合の展開を想定し、選手達のイメージが一致した。

 それは、最終試合の最終エンドの最終投球で、スキップの吉村紗也香選手のラストロック(最後の投球)で勝利が決まるという想定。難しい局面を吉村選手は「アウトターンのドローショットを決めきる」と想像し、大会では本当にその場面が訪れた。選手達は「キターキター」と高鳴る気持ちを抑えるのがやっとだったそう。

 それでも「あとは吉村さんが決めてくれると信じていたので、自分達のやるべきことをやるだけ。意外と冷静でした」と小野寺佳歩選手。「吉村選手は4年前ここですごく悔しい思いをして、出産前よりも強くなって戻ってきた。メンタルもフィジカルも出産後そこまで落ちてなかったので、バージョンアップして帰ってきたなあという風に思いました」と人間性についても信頼を寄せる。

 相手も素晴らしいドローを決め、止めるスペースは石1個ぶんほど。そんな状況でも吉村選手は吉村選手で「私は投げるだけ。手を離れたら後はスイーパーやコールがなんとかしてくれる」とやはり3人に信頼を寄せる。「大会まで4年間掛け、いい準備をしてきた。勝てるという自信があったし、絶対に勝つんだという強い気持ちをみんな持っていたので信じるだけでした」 <つづく>(寒)

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