■2倍以上
本紙は、北見市と網走市、美幌町の2024年度までの過去5年間に絞って不登校児童生徒数を調べたところ、いくつかの共通点が浮かび上がった。
一つ目の共通点は、小学生と中学生の不登校率(全体に占める不登校生徒の割合)に大きな開きがあることだ。(表参照)
24年度を例に見てみる。北見市の小学生の不登校率2%に対し、中学生は6・9%。網走市は小学生3・1%、中学生は7・7%となっている。こうした状況は美幌町も同様だ。
2市1町の過去5年データにおいて、中学生の不登校率は小学生の2倍以上ということがわかった。
■中学生の増加
2つ目の共通点は、中学生の不登校率は22年度からぐっと増えていることだ。
21年度の北見市の中学生の不登校率は5・3%、22年度は7・4%に上昇。網走市の場合は21年度5・7%、22年度は7・5%に増えている。美幌町も22年度から7%に突入した。
保護者の意識変化やコロナなど
増加原因の特定難しく
2市1町とも、不登校率が減少する兆しは見えない状況だ。
24年度の中学生の不登校率が、2市1町の中で最も高かったのは美幌町で8・8%だった。
2市1町の中で、過去5年で中学生の不登校率が8%を超えたことがあるのは美幌町だけ。ただ、北見市、網走市も増加傾向に変わりはなく、このペースが続けば、不登校中学生は全体の1割を超えることも考えられる。
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不登校の増加要因を特定するのは難しい。昨年10月に文部科学省は調査結果を公表し、背景として「保護者の学校に対する意識の変化」「コロナ禍の影響による登校意欲の低下」などとしている。
次回は、2市1町の不登校対策などを紹介する。