
訓子府町日出実践会の役員らが、地域の神事に用いるしめ縄作りを行った。「どこでもやってた」と語られる当たり前の光景だが、今では町内でも珍しくなっている。
同実践会は春と秋の地鎮祭に合わせて、道道北見置戸線沿いにある「豊受大神」のよりしろと家畜報恩碑に新しいしめ縄を飾っている。
日出の米農家、島貫亨さんが収穫した稲わらを使い、水上勝彦会長ら5人が作業にあたった。作り方は口伝の技として誰ともなしに地域の中で受け継がれ、年2回の作業は毎回、手を動かしながら記憶をたどる感じだ。
片手で握ることができるほどの太さに束ねたわらを3つ束ね、3人がかりでねじりながら力強く締め上げ、2㍍以上の長さに仕上げていった。
水上会長は「なんとかうまく形になったと思う」と安堵の表情。しめ縄作りは「農家も減っているし、いつまでこの形で続けられるかは分からない」と話していた。 (理)