
冬の運転に備える「冬道安全運転講習会」が15日と17日、北見交通安全研修センターで開かれた。北見市交通安全協会と北見地区安全運転管理者協会が主催し、17日には22人が参加、安全な冬道運転への理解を深めた。
講習会は、降雪地域での運転経験が少ない人や冬道運転に不安のあるドライバーを対象に実施、今回で3回目となる。講師は同協会の総務課長、北村浩一さんが務め、冬道に備えた便利グッズの紹介や冬道の特性、運転時の注意点、車両管理上の留意事項などを説明した。さらに、北見市での死亡事故の状況や、オホーツクエリアの過去の天気図から見た気象変化の傾向なども紹介した。このほか、冬道運転の啓発動画を鑑賞した。
北村さんが参加者に「この中で車に牽引ロープを積んている人は?」と問い掛けると、手を上げたのは一人だけだった。「もし自分の車が雪に埋まった場合、自分だけでなく相手もけん引ロープを持っていない可能性もある。自分で持っていれば、自分だけでなく、ほかの人を助けることもできる」と北村さんは述べた。さらに「夏場、停車中にエアコンを長時間使うと、バッテリーが劣化する可能性がある。その影響で冬にバッテリーが上がってしまうことがあるため、リード線(ブースターケーブル)を用意しておくと安心」と説明した。
冬道は早めの減速
北村さんは「冬道では、夏よりも速度を大幅に落とし、早めの減速が必要。そして『急ブレーキ・急ハンドル・急発進』は避けること」と話し、さらに「公共施設近辺や交差点では、突然人や車が出てくることもあるので、特に注意が必要」と呼びかけた。
車の屋根の雪は払ってから走行
啓発動画では、車の屋根に雪が積もったまま走行したところ、坂道やブレーキをかけた際に雪がフロントガラスへ落ち、視界を遮る様子が映し出された。北村さんは「屋根の雪は必ず落としてから走行するように」と注意を促した。会場の脇には、スノーブラシや金属製のスコップ、けん引ロープなど、冬道を運転する際に必要な道具も展示された。 (知)