
置戸町の第48回「町民憲章推進大会」(実行委など主催)が15日、中央公民館で開かれた。「ともぐい」で直木賞を受賞した別海町出身の小説家、河﨑秋子さんが「北海道の過去から未来の生活を学ぶ」と題して講演し、町内外から参加した約180人が熱心に聞き入った。
河﨑さんは冒頭、町図書館に設置されている薪ストーブに触れ、「暖炉の近くで本が読めることは、全読書家の憧れと言ってもいい。地元にあると普通になりますが、誇ってほしい」と呼びかけ、会場を和ませた。
学生時代のアルバイトで郷土資料をまとめた経験から、「現実は小説より奇なり」と実感。史実をそのまま残す方法もあるが、「私の場合はフィクションとして小説を武器に残している」と語り、読者の感情に訴えかける表現を模索しながら試行錯誤を重ねていると明かした。
また、記録を残すことの大切さにも言及。「今は重要に思えないことでも、50年、100年後には当時を知る確実な情報となる」と語り、公的な歴史資料だけでなく、個人の感覚や価値観も貴重な記録になると強調した。
「文章でも詩でも短歌でも、良し悪しではなく、自分が感じたことをぜひ残してください。現実と誇張のぶれも含めて、その時代のアーカイブになる。それが未来を生きる人の宝物となる」と締めくくった。
推進大会に続いて、第60回「置戸町表彰式」が行われ、各分野で町の振興発展に貢献した23個人・団体が表彰された。
主な被表彰者は次の通り(敬称略)。
【功労表彰】澁谷恒壹(教育功労)、中澤博之(自治功労)
【善行表彰】ホクレン農業協同組合連合会、瀬口みてる、村松登喜男
【感謝状】磯川直文
