■前年超え
2023年の夏、市内B中学校に通う生徒が亡くなった。同市教委は亡くなった原因を調べるため、いじめ重大事態と認定したのち、同年10月11日に第三者委を設置した。同市教委によると、「今年3月末までには結果がまとまると聞いている」。
23年は、市内A中学校で起きた3件のいじめ問題も第三者委が設置された。以降、市内小中学校では第三者委が設置されるほどのいじめ問題は起きていないが、「いじめ認知数」は増加傾向にある。
同市教委によると、24年度の市内小中学校でのいじめ認知数は290件(小学校234件、中学校56件)だった。25年度は11月末時点で304件(小学校243件、中学校61件)で、すでに前年度を上回っている。
問題解決には教師間の連携が必要
■取り組み
市や同市教委は「いじめは絶対に許さない」「被害者ファースト」との考えに立ち、各種取り組みを進めている。
同市教委は新年度予算案に、「いじめ対策事業」(拡充383万円)を盛り込んでいる。
「児童生徒への包括的性教育の実施、いじめ相談報告アプリの活用に加え、中学生向け人権教育講演会を開催し、いじめ防止の取り組みを進める」(資料より)としている。
元教諭で現役時代はいじめ問題に取り組んだ経験のある男性は「解決に向けて必要なことは教師間の連携。いじめ問題は複雑で、根は深い。とても教師ひとりで解決できるものではない」と指摘している。