今季初、網走でヒグマ駆除
今季初、網走でヒグマ駆除
2019/05/28掲載(網走市/社会)
市郊外の丸万地区で
網走市郊外の丸万地区でスクールバス運転手がヒグマを目撃し、調査していた地元猟友会が1頭を駆除した。今季、ヒグマが駆除されたのは初めて。駆除されたのは子グマで、親グマは発見されていない。市は「山菜採りなどで入山する際、単独行動は禁物」と呼びかけている。
1歳ほどの子グマ、親の痕跡も発見
「山菜採りなど単独行動は禁物」
市の発表によると、今月23日午後4時過ぎ、スクールバスの運転手が市道丸万線を横切るヒグマらしき影を目撃した。同日、市職員と地元猟友会が現地調査したところ、木に登っているヒグマを発見し、駆除した。
駆除したヒグマは体長60センチ、体重10キロで推定1歳ほどの子グマ。駆除した翌朝、市職員が再び現地周辺を調査した際、親グマと思われる足跡を発見した。市は付近に注意看板を設置し、市民に警戒を呼びかけている。
市には毎年、ヒグマの目撃・出没情報が多数寄せられ、箱わなを仕掛けるなどしているものの、駆除まで至るケースは少ない。昨年は1頭を駆除した。
市は「山菜採りや渓流釣りなどで入山する際、単独での行動は禁物。入山した場合は鈴やラジオなどを活用して、クマに人間の存在を示してほしい」と理解を求めている。
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今回、駆除されたのが1歳ほどの子グマだった。一部からは「かわいそう」との声が挙がることも予想されるが、野生動物と人間が“共存するためのルール”を改めて考えるきっかけになることに、本紙を含め関係者は期待している。 (大)