美幌町在住の土屋美果さん(47)が、散歩中に撮影した風景のポストカードを作成した。難病の筋ジストロフィーで、屋外での移動に導入した電動車いすからの景色と、ポエム調のメッセージが評判。売り上げは全て寄付するという。
ポストカードは4種類。曲がりくねった公園の石段、道端の花など身近な風景に、言葉が一言添えられている。バスケットゴール越しに青空を写したカードには「いつか 向こうに還る日まで この地球を 味わい尽くそう」と添えた。
電動車いす導入前は、屋外を歩く際に杖を使っていた。距離や道の勾配、風など、転倒しないように意識が向かうあまり「楽しく歩けなかった」と話す。
2021年に電動車いすを導入すると〝景色〟が変わった。「ゆっくり安心して外出できるようになり、見慣れたはずの街並みが新鮮に映った」という。
散歩中に撮影した写真をSNSで紹介すると、好反応が返ってきた。「感動している気持ちが伝わっているのかもしれない」と話す。
訪問看護を定期的に利用する美幌町地域包括支援センターの協力で、役場売店でカードを販売。1枚100円。売り上げは全額、美幌町社会福祉協議会に寄付するという。 (浩)