札幌に昨年、公立では初めての夜間中学が設置されたほか道内には旭川、函館、釧路の4都市に夜間中学が開設されている。民間の北見夜間中学の斉藤満幸代表は今年2月、札幌の私設夜間中学「遠友塾」の授業を見学し「北海道に夜間中学をつくる会」と連携することで一致した。
北見市教委とも何度も懇談を重ねてきた。
課題の一つだった夜間中学に通っている生徒の出席扱いについては、市議会で「指導内容等が伴えば指導要録上の出席扱いが可能」という回答を引き出した。教育長は「生徒の在籍する学校と夜間中学が、生徒のニーズに沿って連携を図りながら進めることが大切と考えており、それらがスムーズに行えるよう教育委員会としても配慮してまいります」と述べた。森谷隆文市議への回答。
これらにより中学生が夜間中学に出席すると、本人の通学する中学校へ出席がカウントされることになった。実際にカウントされているほか、中学校に戻る生徒もいた。
また4月からは、集団で学習することの苦手な生徒のため、自学自習ができる部屋を準備することを決めた。
一方、授業を支えるスタッフの確保が課題になっている。手弁当で報酬はないが、教員退職者らに向けて「積極的に厚意ある参加をしてもらえれば」と国語、数学などを教えられる人材を探している。
そのほか活動資金の工面に苦慮しており、企業などに善意ある協力を求めている。
斉藤代表は「これからは多様な教育機会の確保が求められるが、中学生に向けては十分とは言えない。不登校だった中学生を受け入れる高校の態勢は整いつつあり、夜間中学で学ぶ生徒にとっても目標が見えてくるはず。受け皿になれれば」と2年目に向けて気持ちを新たにしている。問い合わせは斉藤代表(090-5223-7436)。 <つづく>(寒)