網走市で増加傾向に 不登校への対応は?㊤

2023-05-25 掲載

(網走市/教育)

学校に通えない理由は多種多様 それぞれに合ったケアが必要

 網走市内の小中学校で不登校の児童・生徒が増加傾向にある。不登校の理由は様々で、学校に通うことのできない小中学生のケアは大切だ。網走市教委はスクールカウンセラーを倍増するなどして対応する。一方で、市内では教員免許を持つ市民が新たなフリースクールを開校するなど、不登校生徒を支援する環境が〝民間パワー〟によって整いつつある(※不登校の定義=年間30日以上欠席)。                  (大)

増加傾向にある小中学生の不登校
市教委はスクールカウンセラー倍増
フリースクールの開校など民間パワーで環境整備

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■急増

 網走市教委によると、2022(令和4)年度の不登校児童・生徒は78人(小学生20人、中学生58人)。前年度と比べ6人少なかったものの、小学生の不登校数は変わっていない。

 過去10年間のデータをみると、不登校児童・生徒は増加傾向にある。最も多かったのは21年度の84人(小学生20人、中学生64人)で、過去の不登校数と比べ〝急増〟した。

 22年度の不登校児童・生徒数を学校別で見てみる。

 小学校(全9校)では、A小学校が5人で最も多く、B小学校の3人、C・D小学校のそれぞれ3人などと続く。不登校児童がいないのは2校だった。

 中学校(全6校)では、A中学校の20人、B中学校18人、C中学校17人などと続く。不登校生徒がいないのは2校だった。

■対応

 網走市教委は、不登校児童・生徒をどのようにケアしているのだろうか?

 今年度からはスクールカウンセラーを増員し、各校の訪問回数を現在の2カ月に1回から月1回に変更した。

 適応指導教室(クリオネ学級)も従来通りに開設し、対応している。通級実績をみると、22年度は8人、21年度3人、20年度5人、19年度9人などとなっており、不登校児童・生徒数の増減と単純にリンクしないようだ。要因として、不登校の理由が多種多様であることが考えられる。

 …………

 義務教育について、日本国の法のもとでは、子どもは「教育を受ける権利」がある。不登校になる理由は様々だが、網走市には「教育を受ける権利」を持つ小中学生のニーズに最大限努力することが求められている。

 次回は、市内に開校したフリースクールなどを紹介する。

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  • 不登校

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