北見北斗高校吹奏楽局の第50回定期演奏会(北見市民会館)で21日、同局OBの村中淳さん(67、北見市端野)が1曲、タクトを振った。第1回定演で学生指揮を務めた縁で実現。「当時とは比較にならないくらい皆さん上手です」と50年の年輪をかみしめながら、思い出のひと幕を飾った。
さかのぼること50年前の当時、「北見市民会館の完成がきっかけだった」と村中さん。「私が高校に入った頃はまだ大ホールがなく、演奏会をするのは北見経済センターぐらいだった」と振り返る。
村中さんによると、「高校2年の時に市民会館ができ、北斗高校吹奏楽局OBの会などが北見交響吹奏楽団(KSB)として大ホールのこけら落とし的に第1回定期演奏会を開いた」。KSBは昨年、定演50回を数えた。
当時の吹奏楽局は人数が40人ほど。専属で指揮を務める顧問の先生がおらず、村中さんが学生指揮者を務めていた。そんな1973年に「先輩から来年はお前達がやれ」と第1回定期演奏会を勧められた。
今回、記念の指揮を歴代の同局顧問2人とともに1曲ずつ振った。満員の約1200人の聴衆を背に「地に足が着いてない感じ」だったそう。企画してくれたOB、現役生、関係者に感謝し「記念になります」と半世紀ぶりの晴れやかな達成感を味わっていた。(寒)