重大事態のいじめ発生 網走市の対応は適正かパート5㊤

2023-06-29 掲載

(網走市/社会)

人権に配慮した公表の仕方を

 網走市教委が記者会見を通じて公表した、市内中学校で起きた重大事態に認定された3件のいじめ問題。先日の同市議会定例会の一般質問で、同市教委は当該中学校の名前を明かしてしまい、議事録やネット録画から削除する措置が取られた。また、地元新聞は記事中で学校名を記述し、同市教委は公表しないよう申し入れた。子どもの人権を守るため、「公表」の仕方が問われている。(大)

市教委が議会で学校名明かす

■校名が明らかに

 同市教委はこれまで、学校名は公表していない。市議会においても校名を伏せた上で、関連案件が議論されている。

議事録とネット録画削除も地元紙は実名報道
市教委が新聞社に公表しないよう申し入れ

 先日の同市議会定例会・一般質問では複数の議員が、重大事態とされたいじめ案件について質問。A市議の質問に対して、同市教委の担当者は答弁の中で学校名を明らかにしてしまった。同市教委は即座に、議会に対して答弁の議事録削除を求め、了承された。

 議事録のほか、ネット中継されていた録画映像も削除された。

■実名報道

 重大事態と認定したいじめに関する一般質問の様子は、地元紙でも報じられた。地元紙は関連記事の中で、学校名を明らかにした。

 この記事の掲載後、同市教委は地元新聞社に対して、「公表されていない部分が記事化されている」とし、何らかの措置を取るよう申し入れた。

 ……………………

 次回は、同市議会定例会・一般質問の内容を通じて、同市教委や水谷洋一市長の「公表」に対する見解などを紹介する。

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  • いじめ

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