NPO法人ところ川自然学校(羽根石晃彦理事長)は昨年から、エゾリスの冬の活動を調べる痕跡調査を北見市内で実施している。「せっかく北見の観光のイメージキャラクターになっているんだから、その実態についてもっと市民の間で共有できれば」との発想から生まれた、ユニークな取り組みだ。
イメージキャラクターのペッパーちゃんとミントくんはエゾリスがモチーフ。実態調査について羽根石理事長は「エゾリスを増やすためではなく、あくまでエゾリスとともに暮らせるまちにするための取り組み」だと語る。
また「ゆるキャラとして利用するだけでなく生態を知ることは、子どもにとっての探究心を育むことにもなるのでは」と考える。
調査は1月に「エゾリスは冬眠しないので、冬季が生態を知るチャンス」と北見自治区の公園や緑道など14カ所で実施している。雪の上に特徴的な足跡が残っていたり、松ぼっくりの種子を食べた跡などを確認し、位置情報で登録。今月実施した野付牛公園では3カ所、東部緑道では6カ所の痕跡を確認した。
「小さな取り組みですが、毎年モニタリングし継続することで実態が見えてくると思う」と同NPO。「エゾリスと暮らせるまちにするためのヒントが見えてくるはず」と連日市内を歩いている。(寒)