診療所開設で最大5千万円の助成制度新設

2024-04-16 掲載

(美幌町/社会)

美幌町が地域医療体制の維持・充実へ

町内の診療所は10年でほぼ半減
在宅医療実施・拡充にも補助

 美幌町は2024年度、町内に診療所を開設する開業医への助成制度を設けた。診療所が減少傾向にある中で、土地や建物、医療機器の取得・賃貸などに対し最大5千万円を助成することで新規参入を促し、地域の医療体制の維持・充実を図る。

 町内の診療所(歯科医院除く)は14(平成26)年に9院あったが、閉院が続き、現在は5院にまで減っている。

 診療所が減少すると、既存の診療所をはじめ救急指定病院でもある国保病院にも影響があるとされ、津別、大空と3町内の医療機関で担当する休日当番病院の体制にも影響が及ぶ。

 これらのことから、開業医の誘致助成制度を新設。対象は、新たに診療所を開く医師または医療法人で、地域医療に積極的にかかわること、10年以上継続して開業する見込みがあること、美幌医師会の会員になることなどが条件になる。

 助成額は、土地、建物、医療機器などの取得、賃貸にかかる費用の2分の1。上限は5千万円で、建物は診療のために必要な改修費も対象になる。

 また、在宅医療を行ったり、拡充する場合には、開設とは別に1千万円を助成する。

 町によると、オホーツク管内では北見、網走、紋別の3市が同様の制度を設けており、町村では美幌が初めて。「人口が減り、高齢化も進む中で、制度を設けることで新しい診療所の開設につなげたい」としている。   (浩)

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