市の財政は、2026年度から毎年約30億円の収支不足が生じるなど深刻な財政難に陥る見通し。市はさきごろ、収支不足解消に向けた財政健全化計画の基本方針を策定。11月には具体策を盛り込んだアクションプランを公表するとしている。
各議員は財政難に陥った原因や検証作業の経過、アクションプランの市民説明などを質問。辻市長は「市税などの大幅な増収が見込めない中、急激な物価高騰の影響で既存の事務事業や公共施設の維持経費が多額となり、一般財源を圧迫した。(財政健全化に向け)基金運用への依存を解消しつつ、経常比率収支を改善することにより体質改善を目指す」と説明。また、アクションプラン公表後、早い時期に市のHPや広報誌で周知するとともに市民説明会を開く考えを示した。
財政健全化への思いについては「市民生活や関係者に影響が出ることは十分承知しており、私自らが先頭に立ち、不退転の決意で取り組む」と述べた。
現在、市が見直しを進めている敬老事業(敬老会、祝い金の贈呈など)について辻市長は「現在、市社会福祉審議会に諮問しており、10月に答申を受けた後、慎重に判断する」と述べた。長南議員への答弁。
安藤議員は、常呂高校の存続問題について質問。さきごろ常呂自治区で開かれた常呂高校に関する地域説明会で道教委が「7年間の再編留保は異例の長さ」とし、入学生20人未満が続くと最短で2028年度募集停止の可能性があることを指摘した。佐々木賢一教育長は「地元からの進学率が高く、地域にとって重要な学校。入学生確保に向け引き続き学校などと連携していきたい」と述べたが、安藤議員は「20人というラインは現実的ではない。地域連携校として10人以上確保に注力し、従来通り道教委に認めてもらう必要がある」とした。(柏)