KCTは、藻琴山(東藻琴側8合目銀嶺水、山頂標高千㍍)―美幌峠(標高525㍍)間の北コース14・2㌔、美幌峠―津別峠(標高947㍍)間の南コース10・8㌔の全長25・0㌔。屈斜路湖の南西から北側に位置するカルデラ外輪山の稜線。歩くたびに角度が変わる屈斜路湖をはじめ、天候などの条件がそろえば阿寒摩周、知床、釧路湿原、大雪山の各国立公園のエリアまで見渡すことができる。
東北海道トレイルとともに開通
弟子屈町で開通式典とシンポジウムも
10月5日、釧路市と、KCTを経て根室管内羅臼町までをつなぐ全長410㌔の「北海道東トレイル(Hokkaido East Trail=HET)」とともに開通を迎える。
KCTの整備は、2016(平成28)年以降、3町の観光(物産)協会、自治体が中心になり、開通に向けて取り組みを開始。ボランティアの力も借りながら笹刈りをしてルートを新規に開削する一方、環境省や林野庁などと利用許可の調整を続けてきた。
新たな体験型観光に期待の声
三町広域観光協議会の宮田博行会長=美幌観光物産協会会長=は「早く開通してほしいという声も多く、実現できてうれしく、ありがたい気持ちでいっぱい。3町をはじめ関係機関、ボランティアの皆さんの理解と協力のお陰。見るだけではない、歩く先にある景色を体感する観光として広めていきたい」と今後の充実に意欲をのぞかせた。
登山が趣味という町内の女性(47)は「ずっと気になって、開通を待っていました。美幌峠から両方向に歩いて眺めを楽しみたいです」と開通を喜んでいた。
10月5日はHETの開通式典とシンポジウムが釧路管内弟子屈町で予定されている。KCTは来春に開通式典を行うが、近く記念イベントを予定している。(浩)