4月発足…活動拡大中
北見や網走、遠軽などの助産師でつくる「オホーツク助産師ネットワーク」は、助産師同士の勉強会だけでなく、母親との交流の場や性に関する講座を開き、女性の生涯に寄り添うことができる専門職としての発信力を高めている。
数年前から地域の助産師が集まり、勉強会を行ってきたが、現代の孤立しがちな育児環境を受け、あらためて地域の母親達の支援に力を入れようと、今年4月に同ネットワークを発足。現在、管内の助産師7人で活動している。
性教育は恥ずかしくない
勉強会や情報交換を行い、助産師の資質向上を図るほか、乳児期の子どもを育てる母親を対象に託児付きのランチ会を不定期で開催。ゆっくりと食事ができる時間を提供するだけでなく、子育ての困りごとや悩みについても耳を傾け、育児に追われる母親達に癒しの時間を届けている。
また、昨年から始めた性に関する講座を今年は北見や網走、佐呂間で4回実施する。たくさんの赤ちゃんの誕生にかかわってきたベテラン助産師が、性器の仕組みを教えるだけじゃなく、「生きる」ことへのメッセージを込めて性について語る。北見でまつざき助産院を開業する、同ネットワーク代表の松﨑聡実さんは「性教育を恥ずかしがったり、まだ早いと決めつけることなく、年長から小学生の子も一緒に聞いてもらえたら」と話す。
託児付きランチ会や映画上映会も
今後もランチ会や講座を定期的に続けていくほか、助産院でのお産や命の営みを追ったドキュメンタリー映画の上映会を開くなど、母子の健康や育児に関する情報提供を行いながら、助産師として地域の社会課題にアプローチしていく。(理)