日本甜菜製糖株式会社美幌製糖所が4日、今季の製糖作業を始めた。来年1月中旬まで24時間体制で稼働し、かっ斑病に苦しめられた昨季に比べ約7千㌧多い5万㌧の産糖量を見込んでいる。
美幌製糖所は主にグラニュー糖を生産。今季のビートは美幌町、津別町、大空町東藻琴、北見市常呂町の4地区合わせて474戸、4778㌶で栽培された。
昨季は高温多湿などで引き起こされるかっ斑病の影響で、受け入れる原料、産糖量ともに苦戦。今季は戸数、作付面積とも前季よりさらに減ったが、平年並みの生育を達成できたことで、受け入れる原料は約1万㌧増の約34万㌧、産糖量は約7千㌧増の5万㌧を見込んでいる。
製糖所には3日以降、各地区のビートが大型トラックで搬入され、洗浄後に工場内に運ばれている。ピーク時には1日600台のトラックが訪れるという。
所長は「今季は生産者の皆さんの協力でかっ斑病を抑え込むことができ、平年並みの原料を確保できそうです。生産者、作付面積の減少など深刻な課題もあるが、おいしい砂糖をお届けしたい」と話した。(浩)