女性は25日午後3時ごろ、博物館裏手(西側)に入り口がある遊歩道「トリムコース」を170㍍ほど進んだ丘の上で、数㍍先の笹やぶにいるヒグマを目撃した。体長約150㌢で、比較的若い個体とみられる。約80㍍先にはあずまや、約320㍍先には「みどりの砦」があり、ウオーキングなどに利用されている身近な場所で、さらに先にはワーキングスペースKITENもある。
女性は、木の実を探す学校授業の下見でコースを歩いていた。目撃の瞬間、恐怖で思わず背中を向けたが「ヒグマに背中を向けてはいけない」と思い、向き直した。ヒグマと目が合ったが、慎重に後ずさりすると、ヒグマもやぶの中に行き、姿が見えなくなったという。
10年以上、日常的に業務で森林公園を歩いている。「やぶから『ガサガサ』と音が聞こえることは今回を含めて何度もありましたが、シカだったり、山菜とりの人だったり。クマはもちろん初めてです」。
鈴やクマよけスプレーなどは、この日は装備していなかった。「博物館から近いので油断がありました。今後は森林公園だけでなく、人里の近さにかかわらず入林する時は必ず装備するようにしたい」と話している。
町は森林公園と、トリムコースの入り口に注意を呼びかける看板を設置。出没を受けて設置したセンサーカメラなどで当面、監視を続ける。(浩)