男子中学生のクラブチーム「網走 VONDS(ボンズ)」。今年4月に発足し、現在、市内と北見市常呂町の中学1年生14人が、週5日の練習に励んでいる。
競技人口の減少から、網走市内の中学校に男子バレーボール部はない。一方、少年団は活動を続けており、メンバーの一部から「中学生になってもバレーボールを続けたい」との声が上がっていた。
昨年11月、少年団メンバーの保護者数人が中心となり、クラブチームの発足準備を開始。趣旨に賛同してくれた市民からの寄付金などを資金に、ボールやユニフォームなどを揃えたほか、練習会場の確保に奔走した。
練習会場は、市内の小中学校やコミセンなどの4カ所。曜日によって会場が変わるが、保護者は選手の送迎などをサポートする。
指導者は、他地域で児童を教えた経験のある市立南小学校の平川拓也教諭に打診し、快諾を得た。発足当初のメンバーは経験者の6人だけだったが、活動を続けるうちに未経験者も仲間に加わるようになった。
クラブチームの運営団体「網走 VONDS 育成会」の体制を整備した上で、日本バレーボール協会などへの加盟手続きも済ませた。
代表は「発足したばかりのクラブチームが公式大会に出場できるのか不安でした」と振り返る。
11月2日に市内で開催された網走地区中学校秋季大会。「網走 VONDS」にとって2戦目となる公式戦で、斜里・小清水町の合同チームに勝利することができた。そして、全道各地の優勝チームが集結する「第2次ジュニアキャンプ」(1月5~7日、芦別市)への出場権を得た。
キャプテン(二中1年)は「バレーボールを続けることができて嬉しい。VONDSのメンバーと一緒にもっと強くなりたい」と声を弾ませる。
同育成会は「バレーボール人口を増やしたいと思う方がいれば協力してほしい」と呼びかけている。
メンバーも募集中で、対象は来春中学生になる男子。