連載 どうなるの?広域ごみ処理施設 ㊤

2024-11-28 掲載

(網走市/社会)

盛り土 安全基準満たさず

 1市5町(網走市、美幌町、大空町、小清水町、清里町、斜里町)の広域ごみを処理する焼却施設の建設予定地(大空町東藻琴)にある盛り土が、国の安全基準を満たしておらず、土中からはコンクリートなどが見つかったことが明らかになった。東藻琴地区の住民らが建設場所の再検討を求める中で発覚した予期せぬ事態。東藻琴地区に広域ごみの焼却施設は建設できるのだろうか?(大)

建設予定地で新たな問題噴出
土中からはコンクリート

東藻琴の建設予定地(11月26日、本紙記者が撮影) == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
東藻琴の建設予定地(11月26日、本紙記者が撮影)

■報告

 広域ごみの焼却施設建設予定地は、大空町東藻琴地区末広にある同町有地の約1万3千平方㍍。建設準備は1市5町による協議会(会長、水谷洋一網走市長)で進められ、2026年には着工する予定だ。

 11月25日、網走市は同市議会・文教民生委員会に発覚した〝問題〟について報告した。

■問題点

 11月25日の網走市議会・文教民生委員会に提出された資料によると、問題は今年7月~10月に実施した地質調査(建設予定地の5地点)で判明した。次の通りだ。

 問題①=すべての調査地点で工事残さと思われる盛り土層が確認された。確認地点で概略の安全解析した結果、いずれも国の安全率を下回った。

 問題②=調査地点の2箇所の土中から、ビニール片やコンクリート状のようなものが確認された。本紙記者が建設予定地を取材した際、いくつかのコンクリート片が転がっているのを目撃した。

 …………………

 〝予期せぬ問題〟が発覚したことで、広域ごみの焼却施設の着工、供用開始時期がずれ込むことは必至だ。一方で、網走市や美幌町、小清水町などは埋め立て処分場の満杯時期が迫っている。

 また、東藻琴地区の住民グループは「建設することに合意はしていない」とし、大空町などに再検討を求めている。

 次回は、発覚した問題への対応などを紹介する。

建設予定地にあったコンクリート == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
建設予定地にあったコンクリート

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  • 広域ごみ処理施設

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