NPO法人ワークフェアは、失業や生活困難、虐待、DV、強制退去、災害など、さまざまな理由で緊急避難が必要な人に安全な住まいを提供する活動に取り組んでいる。同法人で居住支援を担当する浅川貴行さんは「ワークフェアが居住支援を行っていることを知ってもらえたら」と話す。
同法人では「いきる・くらす事業部」の一環として、2020年にビルの一室をシェルターとして借り、居住支援をスタート。現在は、北見をはじめ管内の各市町村の支援機関、警察、家族などや直接同法人で受けた相談を元に、さまざまな支援を行っている。
「寝泊りするところがない人なんているの?と言われることもありますが、います」と浅川さん。DVで着の身着のまま逃げ出しシェルターに緊急避難するのをはじめ、突然の火事で焼け出されたり、解雇により寮を追い出されたりと事情は様々。中にはギリギリまで車中泊をして凌いでいた人もいたという。
相談件数、シェルター利用者は年々増加しており、昨年度の相談実績は79件で、そのうち32人がシェルターを利用する。その理由は「生活困窮」がもっとも多く、次いで「DV等」「高齢者」。
入居後には、必要な場合は生活保護などの手続きや、仕事、収入、住まいといった元の自立した生活を取り戻すための支援を続ける。
浅川さんは「(住む場所のことで)困った時に受けられる支援はあります。もし、そういう方がいたら相談してほしい」と呼びかけている。
また、同法人では12月31日まで、緊急避難が必要な人に安全な住居を提供するため、クラウドファンディングでの支援を呼びかけている。緊急の場合に備えてつねに空き室を用意しておくための資金や日用品、水道光熱費などに充てる。クラウドファンディングはQR(二次元コード)、活動の問い合わせは同法人(0157-57-3190)へ。(菊)