今年3月末に閉園する北見市内の留辺蘂マリア幼稚園の園舎開放が行われた。卒園児や保護者、元職員など多くの人が訪れ、当時の写真を見返したり、懇談や記念撮影などをして思いを寄せた。
学校法人北見カトリック学園が運営する幼保連携認定こども園。1963年に旧留辺蘂町唯一の幼児教育施設として開園し、これまで1500人が卒園した。留辺蘂自治区の急速な少子化と、市が同自治区内の保育園の存続を決定したことを踏まえ、閉園を決断した。
地域への感謝を込めて10、11の2日間、園舎を開放した。ホールには歴代の集合写真やアルバム、聖劇で使用していた衣装や小物などが展示された。また、別の教室には園児達が「お仕事」と称し、自主選択活動として取り組んできた教材キットが置かれ、小学生らが昔を思い出しながら手を動かす姿もあった。
2001年度卒園の女性(29)は同園に通う娘(4)と一緒に写真を眺め、幼稚園児だった自分の姿を見つけて、にっこり。女性の父も同園の卒園児だそうで「親子3代一緒の園に通うことができて良かった。娘の行事に参加するたび懐かしく感じていた思い出の場所なので、閉園はとても寂しい」と話していた。
3月18日に最後の卒園式、24日に閉園式が挙行され、31日に62年間の歴史に幕を閉じる。 (理)