町の公民館に寝泊まりし、そこから学校に行き来する、小・中学生を対象とした訓子府町の「通学合宿」が10日から4泊5日の日程で行われた。16人が親元を離れ、集団行動する中で社会勉強や炊事、地域の人との交流など、いつもとは違った日常生活を体験した。
町教委主催。自立性や協調性を育み、生きる力を伸ばすねらいで2014年度に始まり、コロナ禍を除いて毎年実施されている。
パンを焼いたり、目玉焼きを作ったり自分で用意した朝食を食べて登校。帰宅(館)後は隣接するスポーツセンターで遊んだり、自習の時間が設けられた。11日には町内にあるこども食堂を訪問。12日夕方は町の防災担当者に、厳冬期の災害について教わってから防災食で夕食をとった。
入浴の1回は町民宅の風呂を借りて交流する通学合宿伝統の「もらい湯」を経験。男子3人を受け入れた町民は「3人一緒に入って楽しそうでした。礼儀正しかったですよ」と話した。
全日程を振り返り、男子児童は「いつもはしない調理を頑張った。自分で作った春巻きがおいしかった」と感想。女子児童は「みんなで布団を敷いたり寝る準備をしている時間が楽しかった」とそれぞれ良い思い出にしていた。帰宅を見送った町教委の担当者は「5日間で皆ひと回り大きくなったような気がします」と振り返った。 (寒)