義務教育学校は美幌小の増築・改修で

2025-02-24 掲載

(美幌町/社会・教育)

美幌町教委 学校運営協の説明会で方針案示す

 美幌町教育委員会は19日、2031年度に開校を目指す小中一貫の義務教育学校の整備候補地として、美幌小学校を増築・改修する考えを示した。しゃきっとプラザで開いた学校運営協議会委員への説明会で、整備基本方針案として示した。28日には町民向けに説明会を開催。説明会を前に、20日からは整備に関する質問・意見の受付も始めた。

災害リスク低く既存校舎も活用可能
給食センターの移設構想も

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 美幌町内の児童・生徒数は2024年度1090人。今後6年間の推計では年間50人ほどが減少し、30年度に793人になると見込まれている。

 これらを背景に、町教委は24年度の教育行政執行方針で「9年間の切れ目のない教育の推進、持続可能な教育環境の確保のため、施設一体型の1校による小中一貫教育の導入が必要」と示していた。

 説明会では、義務教育学校の効果として、9年間の課程を柔軟に一体化できること、異学年のかかわりが深まり、人間性や社会性が育つことなどを挙げた。

 同じ校舎で学ぶことで、中学の教員が小学生を指導するなど「乗り入れ指導」が効率的にでき、子どもたちが多くの教員から学ぶ機会が増え、中学進学時の環境変化で起きる「中1ギャップ」も解消が期待できるとした。

 想定される事業費は、新築が122億円、増築・改修が60~82億円と試算。現在5校ある小中学校のうち、候補地の美幌小学校は洪水などの災害リスクが低いこと、中心市街地にあること、施設の面積が確保できること、既存校舎を活用できることなどを理由に挙げた。

 25年4月に開校検討委員会を設置し、12月に基本構想を策定。26年4月に開校準備委員会を立ち上げるスケジュール。矢萩浩教育長はあいさつで「切れ目のない良質な教育環境を提供できるよう進めたい」と述べた。

 質疑では委員が「30年度以降の児童・生徒数の推移は」と質問。町教委は「38年までは年間25人ほど減少する。増築や改修は最小限にとどめたい」とした。

 「スキー、スケートなど学校別の取り組みはどうなるのか」という問いには「そろえるなど検討が必要と考えている」と返答。水泳の授業で使うB&G海洋センターについては老朽化が進んでいるため「建て替えも検討している」とした。

 食育などの観点から「開校時から学校給食センターを併設すべきでは」という声には「併設が一番だが、財源が問題。移設する構想はある」と答えた。

28日に町民向け説明会開催
整備に関する質問・意見も受付中

 28日の町民説明会は午後6時半から町民会館で開く。説明会や質問などの問い合わせは美幌町教委総務グループ(0152-77-6556)へ。 (浩)

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