北見市北見自治会連合会主催の北見市地域自治会活動研修会がこのほど、北見芸術文化ホールで開かれた。北星学園大学社会福祉学部社会福祉学科の岡田直人教授が「町内会におけるこれからの福祉活動のあり方~参加者の自己肯定感を高める地域の居場所づくり」と題して講演。町内会長ら約150人が参加した。
自身も町内会活動や地域の子ども食堂に関わっているという岡田教授。地域の担い手を確保するためとして「それぞれの得意なことを活かすことで負担を少なくする」「活動の場を居場所にしてもらう」などを上げた。
コロナ禍で世界的にうつ病・うつ症状が増加したことを示し、筋肉を動かすことなどでつくられるホルモン「マイオカイン」の一種で脳にも作用してうつ症状を抑えることができる「BDNF」を説明。データから自殺の原因で一番多いのがうつ病であることを明かし「うつをなくせば自殺を予防できると単純に考えた。どうすれば?筋トレをしろというのではなく、日々の行動範囲を広げたり出かけたりして筋肉を使う。日々外出する機会をどれだけ増やしていくかが大事だと思う」と話した。
町内会やボランティアといった社会参加が認知症の予防にもつながるという新聞記事をあげ「社会参加はフレイルを予防する。社会参加は介護・死亡リスクを下げる。伝えてほしい」と語った。
道内をはじめ全国各地の特色ある地域活動も紹介。地域の支え合い活動をチャーハンづくりに例え「チャーハンは適当にある材料を入れてつくっても意外とおいしい。何かしようと考えたとき、あんな人がいる、こんなものが余っていると結びつけたらアイデアでできることがあるのではないか。行政や社協など専門家に相談しながら、地域のおいしいチャーハンづくりをやっていただきたい」と呼びかけた。 (菊)