一般質問は、毎年6、9、12月の市議会定例会で行われる。網走市議会は慣例として、議長と副議長、監査委員は積極的に一般質問しないことになっている。
そもそも、一般質問の目的は何か? 様々な解釈があるが、網走市政を20年以上ウォッチしてきた記者は、「納税者が収めた公金を役所職員は適正に管理・運用しているのかをチェックする場」と捉えている。
令和5年と6年の6、9、12月の議会定例会で一般質問できる機会は計6回。本紙は、同市議会が定期発行している冊子「議会だより」を基に、各市議がこの2年間で何回、一般質問したのかを調べてみた=表参照=。
(※議長の平賀氏、副議長の立崎氏、監査委の栗田氏は慣例により積極質問していない)
6回すべて質問したのは9人で、5回は2人だった。1回は3人で、いずれも4期以上のベテラン市議だ。ゼロ回は井戸氏(会派 研政会)のみ。
議長などは慣例で積極的に質問せず
近年の網走市議会の傾向として、与党議員やベテラン議員ほど一般質問をする機会が少なくなる傾向にある。
かつて、10期市議を務めたA氏は、初当選から落選するまでの間に数回しか一般質問しなかった。本紙は現役時代のA氏に一般質問しない理由を質問したところ、「水谷洋一市長とは議会以外で様々なことを話し合っているため」と説明した。
ある市議は「現在のベテラン市議に一般質問しない理由を尋ねたところ、『議会で質問しなくても水谷市長や幹部職員と話し合えば事は済むから』と言っていました」と教えてくれた。
現在の網走市議会は、与党会派が多数を占めている。「公金の適正な管理・運用」をチェックすることを最大の目的にした一般質問の内容、回数などを踏まえると、その傾向はますます色濃くなりそうだ。