
辞職勧告決議案は、栗田政男氏(65)が提案。今月上旬、市民から議会事務局を通じて各議員宛てに手紙が届いたが、事務局職員と副議長の立崎聡一氏(62)は「手紙の内容を踏まえると差出人に返却することが妥当」と判断し、平賀議長は了承した。
平賀氏の行動に対し、栗田氏は「(議員宛てに届いた手紙の)取り扱いは各議員自身が行うもの。議長という立場で情報の流通を遮断することは、議員の知る権利、市民の言論の自由を侵害している」とし、「(平賀氏の)この行動は議会の中立性と公平性を放棄したものであり、議会という公的機関を私物化した」などと指摘し、辞職を求めた。
決議案の採決では、賛成12、退席2で可決。採決を退席した2人は、平賀氏の所属会派・民主市民ネット(4議員が所属)の山田庫司郎氏(73)と金兵智則氏(47)だった。
網走市議会は慣例により、正副議長を2年で交代させている。本来は、今年6月の定例市議会に合わせて交代するはずだった。しかし、平賀氏が辞職しない考えを示したことから、今回の議会人事は議長以外の主要ポストを決めた形だ。
平賀氏は本紙取材に対し、「辞職すれば、手紙を返却した副議長と議会職員の判断を否定することになる。職員を守るためにも辞めるわけにはいかない」と話した。 (大)
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今回の辞職勧告〝騒動〟の詳細については、後日の連載記事で紹介する。