■疑惑
月刊誌「財界さっぽろ」は4月号で、昨年3月に行われた市のごみ最終処分場の委託業者を決める際の一般競争入札について記事を掲載。情報開示請求により入手した、北見市の業者の落札入札書を通じていくつかの疑問点を浮上させた。
本紙には複数の読者から、「網走市の入札のやり方は大丈夫なのか」などといった声が寄せられるようになった。市内企業の役員は、財さつ4月号の読後に、「網走市の入札のやり方は不思議なことがたくさんある」と記者に教えてくれた。
■定期監査
網走監査委員は毎年、定期監査を実施し、結果を公表している。
2024年度の監査結果では、ごみ最終処分場(埋め立て処理施設)を担当する市生活環境課が指導されていた。
定期監査の報告書によると、埋め立て処理施設で使う薬品購入契約において、「不適切な事務処理が見られた」。
主な〝不適切な事務処理〟は、薬品購入の見込み総額が130万円を超えているものの、同課は「指名競争入札を行わず、2者による見積合わせとした」といった内容だ。
同課は令和2年の定期監査でも、薬品購入に関する随意契約において、「不適切な事務処理が見られた」とされている。このケースは、本来は「業者選定の基準額を明確にする必要があるが、その価格の設定及び根拠となる資料がなかった」などと指摘している。
このように、同様の内容で〝相次いで〟指摘されるケースは珍しい。
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網走市は昨年から、ごみ最終処分場と破砕リサイクル施設の委託業務を北見市の業者が受けるようになった。長年にわたり受託していた地元業者は昨年の一般競争入札で、今年のプロポーザルで落札することができず、約30人の従業員を整理解雇するなどした。
こうした状況を踏まえ、一部の市民から市の入札スタイルについての様々な情報が寄せられている。