
■半分
防犯灯と道路照明(街路灯)は異なる。防犯灯は夜間、人通りの少ない住宅街などにおいて犯罪を防止することが目的で、地域住民や町内会からの要望を受けて設置されるケースも少なくない。
現在、市内に設置される防犯灯は2523灯(2日時点)。このうちの684灯は、町内会が管理している。
管理する町内会は「球切れチェック」などの管理委託料として、電気料の半分相当を受け取る仕組みだ。
市によると、すべての防犯灯はLED化されており、1灯あたりの電気料は1カ月300円ほど。単純計算だが、管理を担う町内会への委託料は月150円ほどとなる。
■見直し
町内会に防犯灯管理を委託する現行の制度は、2018(平成30)年度に創設された。
網走市連合町内会によると、18年の町内会数は212(3月末時点)、町内会加入率(全世帯に占める町内会加入世帯の割合)は63%。24(令和6)年は199、加入率59%で、人口減少に伴い町内会の数は減少している(表参照)。
同町連によると、2016(平成28)年度から24年までに17の町内会が解散した。新設された町内会は5つで、〝解散ペース〟が上回っている。
現行制度では、町内会の解散によって防犯灯の管理ができなくなった場合、その防犯灯は撤去することになっている。
ただ、町内会は解散したものの住民有志が管理を引き継ぐことも可能としており、市によると、現在は5つの住民有志が防犯灯の管理団体となっている。
人口減少に伴い、網走市では町内会の〝まちづくりの役割〟が問われている。防犯灯の管理問題はその一例で、市は人口減少により浮上した各種課題を見据え、現行の管理委託制度の見直しに着手する方針を固めたようだ。