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連載 ホタテ貝殻由来の土壌改良剤 (下)

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2019/08/21掲載(北見市/社会・本誌連載)

粒体化開発の裏話
成功に導いたのは「人の和」

北見工大・大野 智也教授
積み重ねた基礎研究ベースに
学生や技術補佐員の役割も大きく

粒体と粉末の土壌改良剤を手に教官室で

粒体と粉末の土壌改良剤を手に教官室で

 これまで開発されていなかった、ホタテ貝殻の土壌改良剤の粒体化。原料の粉体を大野教授が実験してみると、なるほどやっかいな原材料だった。有機質で構成されているのは求めるところだが、それがミリ単位で四角だったり、尖っていたりと形が不揃いで「これを丸くするのが難しい」。

 実験装置を作り、研究室で実験を繰り返した。理論と技術のせめぎ合いに試作段階で学生や技術補佐員が果たした役割は大きい。

 大野教授がふだん研究する球体コーティングなどはナノレベルの小ささ。今回の研究ではそれより100万倍も大きな粉体を扱うことに戸惑いがある一方、確信もあった。成功の背景には「不断の基礎研究の賜物」があった。

 大野教授は今回の開発を振り返り、開口一番「『天の時、地の利、人の和』という故事を思い浮かべた」と話す。

 「天時不如地利、地利不如人和」という中国の孟子の言葉だそう。三拍子揃って初めて好機とか、何よりも人の和が大事という意味らしい。大野教授は「コーディネーターの蓮實先生が着任し、私自身も地域との連携を模索し始めたのが2年前の時期で、まさに『天の時』だった」と語る。

 「そして人との出会いと共通認識がなければ、開発は成り立たなかった」とも。農業の現場に疎い大野教授、専門的な研究用語は無縁の米山専務。「『ほ場』という農家の言葉を初めて知りました」と打ち明ける。蓮實氏と米山氏、そして大野氏の3人と学生、補佐員の「『人の和』が成功を導いた。今後も地域に根ざした研究を発信していきたい」と柔和なまなざしで語る。

   <完>(寒)