美幌高校スキー部は2022年、現在2年生の部員5人の入学に伴い創部。5人は幼少期から町内の美幌クロスカントリースキースポーツ少年団に所属していた。
クラウドファンディングで活動費募る
当初は町外の高校進学も検討していたが、町出身で、冬季五輪に5大会連続で出場している石田正子選手=JR北海道=から「美幌高校でもスキーはできる」と助言を受けたこともあり、地元に進学。顧問の配置や大会で授業を休む際の扱いの対応、石田選手による練習メニューの作成、外部コーチの招へいなどのサポート体制が整備され、1年生だった昨季は5人とも好成績を収めた。
ただ、高校は大会が多く、中学生以前に比べて遠征費が増加。成長に伴う用具更新、滑走距離の増加に伴い消耗も早まるなど、今季の活動費(予算)は用具、大会参加、遠征など合わせて1人163万円に上るという。
道立高校の部活動は寄付を募ることはできず、少年団後援会の支援対象からも外れている。昨年は美幌高校教育後援会の積立金から約180万円の支援があったが、継続的な支援は難しいとされる。
生涯スポーツやレジャーとしての普及活動にも力
少子化で少年団の団員数は減少傾向。指導者の高齢化が進んでいる側面もあり、選手たちが継続的に競技に取り組み、大人を含めて誰もがクロカンスキーを楽しめるようにしようと、クラブを発足した。
資金はCFと地域協賛金で募集し、目標額は合計435万円。CF(個人向け)は3千円から1万5千円で、金額により農産物やチラシへの氏名記載などを返礼として設定している。募集は来年3月29日まで。
クラブの吉田沙織さん(46)は「美幌には意欲にあふれるクロカン選手、コーチがおり、安心して競技に取り組んだり、楽しめる環境にしていきたい」と支援を呼びかけている。(浩)