パラスポーツを通じて共生社会を学ぶ「あすチャレ!スクール」が2日、北見大正小学校で行われた。パラリンピックに夏冬計5回出場した経歴を持つ加藤正さんを講師に、5年生13人が車椅子バスケットボールに挑戦した。
日本財団パラスポーツサポートセンターが主催する体験型出前授業で、全国各地の学校で実施されている。北見では2018年から毎年実施しており、今年は6日までに小中学校5校で行われる。
授業では加藤さんが競技のルールを紹介しながらドリブルやシュートを披露し、続いて児童達も3対3での試合に挑戦した。膝に乗せたボールを落とさないよう車椅子を動かしたり、シュートをしてもリングまでボールが届かなかったりと、腕の力だけでプレーする難しさを体感した。後半は操作にも慣れ、シュートが決まると歓声が上がった。
相手の身になって考えることが大事
技術だけではなく心も伝えて
加藤さんは小学2年の時、骨肉腫により左脚大腿部から足を切断した。普段は杖で生活していて、心無い言葉をぶつけられることもある。そうした中で「その人の身になってみることが大事」と児童達にメッセージを送った。また、挑戦する大切さにも触れ「スポーツじゃなくても好きなことを見つけ行動してみよう」と語った。
授業を終えた男子児童は「車椅子は思ったより軽かった。操作が難しかったけど、風を感じられて気持ちよかった」と話していた。(理)