北見地区消防組合は9月30日、住宅火災での人命救助に大きく貢献したとして、北見市留辺蘂町の鴻上一樹さん(67)と村尾智志さん(55)を表彰した。
2人は8月10日に同町で発生した住宅火災で、住人の80代男性を救出。男性は一命をとりとめた。
消防本部によると、火災は深夜11時半ころに発生。近所に住む鴻上さんと村尾さんが消防のサイレンに気づき、家の外へ出ると顔見知りの一人暮らしの男性宅から炎と煙が上がっていた。
日頃の近所付き合いが救出の助けに
村尾さんが男性の寝室の場所を知っていたことから、鴻上さんとともに寝室の窓を開け、男性の名前を呼んだ。うなるような返事が聞こえたため中へ入ると、室内はすでに熱気と煙に包まれていた。手探りで辺りを探すと、すぐ近くに倒れている男性を発見。2人は男性を抱え上げて外へ運び出した。
鴻上さんは「風向きなど自然条件に助けられた面もありますが、村尾さんが居場所を把握しているなど日ごろの近所付き合いが大きかった」。村尾さんは「命を救うことができたのが何よりです」と話していた。
山田敏文消防長は2人に表彰状を手渡し「勇気と迅速な行動を称賛します」と感謝を述べた。 (柏)