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連載 防災を考える

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2019/12/17掲載(北見市/社会)

「凍着凍上・液状化現象」
住宅地盤災害は身近にも

 「身近で起きる!?近年の住宅地盤災害にせまる」と題して、北見工業大学の公開講座が3日、同大学で開かれた。崖や裏山ばかりではなく、地盤災害は私達の暮らしの中でも、と同大学・地域と歩む防災研究センターの2人の准教授が「凍上」と「液状化」現象に焦点をあてて発表した。

北見工大で公開講座
地域と歩む防災研究センターの准教授2人
自宅の地相知ることも大事

 地域と歩む防災研究センターは、地域防災力の向上を目的に、防災・減災に関する研究や教育を担う機関として5月、学内に設立。同センター・インフラ耐災技術研究部門長の同大学・川口貴之准教授は「北海道特有の凍上による被災事例」と題して講演した。

 川口准教授は土が凍って地盤が膨張する凍上現象は「土質、水分、温度の3つが一定条件で揃うと発生し、積雪の少ない道東地方に起こりやすい」と提起。北見市内の美山と高栄西、常盤町の計5カ所で実施した凍上試験の結果を例に「風化火山灰地質は凍上性が高い」と受講者の興味を引いた。

 さらに「“凍着凍上”の力もすごい」と自身の着目する現象を挙げ、「寒冷地特有の住宅関連の地盤災害が懸念される」とコンクリートの壁も持ち上げる例を紹介。建築で地中深く掘り下げたり、基礎部分に断熱材を入れるような対策はあるが「社会的ルールはなく、対策は不十分。春に歩いていると怖い個所を見掛けることがある」と警鐘を鳴らした。

 同センター長の川尻峻三准教授は「北海道胆振東部地震による札幌市での被災事例」と題して講演した。

 2016年の熊本地震で崩壊した大量の盛土が救助や復興の支障となったことや、18年の北海道胆振東部地震で札幌市清田区里塚が液状化の被害を受けた例を上げ「災害が少ないと言われるオホーツク地方ですが、安心だということはありません」と切り出した。

 札幌市と北見工大は地震直後から地盤調査などについて協力体制を構築。被害を受けた場所はかつての河川を暗渠(きょ)と盛土で覆い、地盤は火山由来の火砕流堆積物だった。

 川尻准教授は災害発生地におけるカルデラ形状に着目。「全国的にみて残っているのは屈斜路湖カルデラ」と述べ、03年の十勝沖地震で旧・端野町の畑地で起きた陥没事故は「今回の里塚の状況と類似している。備えが必要だ」と指摘した。

 その上で「道東地区は火山灰地を上手に使っている。ただ自分の家が盛土や切土かぐらいは知っておくことは大事」と提案した。(寒)