旧置戸駅舎を利用し2012年11月1日にオープンした「置戸ぽっぽ絵画館」が開館10周年を迎える。ほかにない発想のもと、試行錯誤で創設した町内有志達は「奇跡の連続で実現できた」「反響の大きさに支えられてここまでこられた」と駆け足の10年を振り返る。10周年を記念し念願だった洋画家・木原和敏氏の個展を11月1日からスタートさせる。
「無名画家の発表の場を」という発想で始まった同絵画館。全国の画家やコレクターからの寄贈が相次いだ。駅舎跡のコミュニティーホールぽっぽ2階に洋画、日本画など大小約100点を並べ、毎年入れ替えを行い、企画展を開催してきた。
オープン時から東京銀座の画廊オーナー・宮坂祐次さんが強力に運営をバックアップ。豊富な人脈への声掛けにより、有名画家の作品も数多く出品され、訪れた人を「置戸にこんな画家の作品が」と驚かせている。
そんな中の一人で、運営するNPO法人置戸ぽっぽ絵画館のメンバーの中にもファンが多い画家・木原和敏氏の個展を10周年記念特別展として企画した。
木原氏は1958年広島市生まれ。日展特選2回、第87回白日展で内閣総理大臣賞を受賞するなど現代を代表する写実派作家として知られる。現在白日会会員、日展審査会員。同館にも油彩画「子供達に‥」などが常設展示されており、企画展は新たな作品を含め15点ほどになる見込み。
同法人は「この機会の観賞を」と来館を呼び掛けている。 (寒)