■学べる場
網走市教委によると、2022(令和4)年度の不登校児童・生徒は78人(小学生20人、中学生58人)。過去10年間で最も多かったのは21年度の84人(小学生20人、中学生64人)で、以前と比べ〝急増〟した。
不登校児童・生徒の支援策の一つに、学校以外での「学べる場の確保」がある。不登校児童・生徒が増加傾向にある網走市において、フリースクールの開校は朗報だ。
今年4月、南4条通りの商店街に軒を並べるビルの一室にフリースクールが開校した。市内で英会話教室を手がけるLTGが運営し、当面は毎週火曜日の午前9時から午後3時まで、子ども達を受け入れる。無料で利用できる(保険料として年間500円が必要)。
佐藤代表「気軽に立ち寄れる場所があれば」
市教委に求められる出席認定の判断
■出席扱い?
LTG代表の佐藤優太さん(26)は教員資格を持ち、フィリピン・セブ島で約1年半、現地の子ども達に英語を教えた経験を持つ。現在は網走市と北見市の高校での英語授業を担当している。「学校に行けない子が、まちの図書館に行くような感覚で気軽に立ち寄れる場所があれば」と話す。
今後、フリースクールを利用する市内小中学生は増えることが予想される。こうした見通しを踏まえ、網走市教委の喫緊の課題は、「フリースクールに通う子ども達を出席認定するかどうか」ということだ。
学校の出席日数が不足すると、内申点に影響し、将来の選択肢が狭まってしまう可能性も出てくる。仮に網走市教委が、市内フリースクールを「出席扱いとする施設」と認めれば、あとは学校長の判断で出席扱いにすることが可能になりそうだ。
市内ではすでにフリースクールが開校している。網走市教委には、出席認定の有無についての判断が求められている。
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LTG運営のフリースクールについての問い合わせは、代表の佐藤さん(080-4041-9996)へ。