北見緑陵高校の1日防災学校がこのほど、同校で行われた。北見市防災危機管理室の為国学係長を講師に「避難所運営ゲーム 北海道版~Do はぐ」を通して、全校生徒が災害、避難所運営などについて学んだ。
為国さんは「災害時の備えについて」と題して講演。これまでに北見地方で起きた台風や大雪、大雨、地震によるブラックアウトなどの災害を紹介し「災害が起きた時に考えればいいと思いがちですが、起きる前に備える気持ちが大切。必ず起きると考えて」と呼びかけた。
避難情報やハザードマップの見方を説明。災害の避難時には「自分だけは大丈夫」という正常性バイアスが避難行動の邪魔をしてしまうため、「正常性バイアスがあることを知り、適切な避難行動を」と話した。
「避難所運営ゲーム 北海道版~Do はぐ」では、生徒320人が4~6人のグループに分かれ、真冬に地震が発生、小学校の校舎が避難場所になったことを想定し、それぞれ避難所運営のシミュレーションを行った。
校舎の平面図を使い、受付や本部をはじめ、体育館、各教室などに体調不良の人、高齢者、妊婦といった避難住民一人ひとりの情報が記されたカードを考えて配置。避難物資が届いたり、苦情といったイベントをこなしながら、生徒達は話し合って適切な避難所運営をさぐっていった。
最後には代表者が「高齢者は玄関に近いところにした」「妊婦さんはベッドのある保健室に」とそれぞれの運営方法を発表した。
2年生は「個別のケースに対応しつつ部屋を決めるのが難しかったです。(いざという時に)知識を活かしたいです」と話していた。(菊)