■アンケート結果
本紙には先日、網走市の複数保護者から「給食の量が少ないような気がします」との声が寄せられた。
この疑問について、同市教委は文章回答で「教育委員会に直接、給食の量が少ないとの声は届いていませんが、1食あたりの栄養価を計算し、献立を立てていますので、学校によっては残食が多いところもありますので、量が少ないとは認識していませんでした」とした。
また、「児童生徒を対象としたアンケート結果を見ても、『ちょうどよい』との回答が一番多く、『いつも多い』『時々多い』を含めると、全体の82%を占める結果となっています」とし、現在の給食の量は妥当だとの考えを示した。
ちなみに、網走市教委は学校給食の1食あたりのカロリーを小学生610㌔カロリー、中学生780㌔カロリーと設定。国の基準を踏まえた上で、網走市内の児童・生徒の体格に合わせて定めている。
■苦労
網走市教委が定める給食単価は小学生280円、中学生320円。前年より、小中学生ともに10円高くなった。
物価高騰を受け、給食の献立も苦労する点は多いようだ。
同市教委は「使用する食材の種類を変更することなどにより対応しています」とする。
網走市外の小学校管理職は給食献立について「価格の高騰幅が大きいラーメンやスパゲティーなど麺類に代わり、ご飯で対応することもあるようです」と教えてくれた。
市教委は値上げ対策に苦労
献立見直しの考えはなく
■無償化の目的
市は今年度から、小中学校などの給食無償化に踏み切った。保護者の負担を軽減することで、市内においての子育て環境をさらに充実させることが目的だ。
今年度の市内小中学生の給食無償化に関連する予算は1億3500万円余り(小学生約8千万円、中学生約5400万円)。財源はふるさと寄附基金だ。
無償化に伴って、地場産食材を積極的に導入するなど、子どもの健康と成長にさらに配慮したメニューが増えることに期待する保護者も少なくない。
しかし同市教委は無償化を機に、献立を変える考えはないようだ。
本紙は市教委に対して、無償化に伴って保護者に献立の見直しについて意見を聞くケースはあったのか尋ねた(質問書を送付)。
同市教委からは「PTA連合会から選出された保護者代表などにより構成される『学校給食運営委員会』の中で様々な意見をうかがっています」との回答が寄せられた。